この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
建物の新築工事(請負代金8,000万円)の請負契約を締結したものの、工事の着工前に、発注者の都合で一方的に請負契約を解除された。建設業者としては、工事の着工前の時点で、建物の設計作業や何度も打ち合わせなどを行っており、設計費用や人件費を支出していたことに加え、本来、請負契約が完成していれば得られたはずの利益も得られなくなった。そのため、発注者に対し、設計費用や人件費、得られたはずの利益(合計1,500万円)を請求した。
解決への流れ
発注者都合による一方的解除の場合、発注者は、その解除によって請負人が被った損害を賠償する義務を負う。そのため、裁判の場では、発注者都合による解除により、建設業者が被った損害を詳細に立証し、当方の請求が認められた。
損害を立証するにあたり、以下の資料を確認しました。⑴設計費用:設計業者からの聞き取り、設計業者に支払ったことを証明する振込履歴等⑵人件費:打ち合わせに参加した社員からの聞き取り、社員の給料(1時間単位)、打ち合わせに要した時間の精査⑶得られたはずの利益:粗利15%としたが、その%が業界的に不合理なものではないということの裏付け損害の積み上げには、細かな資料を少しずつ正確に積み上げていく必要があります。また、時間が経てば経つほど、証拠が散逸していってしまいます。そのため、早期に、建設工事業界に精通した弁護士に相談し、対応していくことを心掛ける必要があります。