この事例の依頼主
70代 女性
相談前の状況
成人の子が死亡した事例で、母親(法定相続分100%)から相続手続きが分からないと相談があった。相続人も一人であり、揉めている案件ではなかったが、法定相続人の母親は、田舎暮らしで、法律については全く分からないということで、相続手続きについて全て依頼された。
解決への流れ
子供は外資系企業に勤めていた。財産は、当初、預金のみであると思われ、必要な戸籍等を全て取り寄せ、全ての金融機関と折衝し、預金の払い戻しを受けた。ところが、その後、外資系の企業からストックオプション(新株予約権)を取得していること、しかも、その価値が数千万円に上っていることも判明した。ただ、そのストックオプションは、契約上、相続の段階では権利行使も出来ず、できるとしても何年か後であり、また、新株予約権のまま、あるいは、権利行使後であっても、第三者への譲渡、会社への買取要求が出来ないものであった。ストックオプションを有していることで、相続税も発生することとなった。そこで、外資系企業と交渉をした結果、外資系企業がストックオプションの取り扱いを改め、相続が発生した場合には、会社が買い取ることができることとしてくれた。ストックオプションの換金手続きは、米国にある外資系企業の親会社、ストックオプションの取り扱いをしているオーストラリアの会社とのやり取りが必要であったが、無事換金でき、税理士も紹介し、納税も済ませることが出来た。
被相続人が死亡した場合、確定申告をしていた場合には、まず、4か月以内に、所得税に関する確定申告をしなければならない。また、一定金額以上の遺産がある場合等には、10カ月以内に、相続税に関する確定申告をしなければならない。最近の法改正により、相続税の申告をしなければならない範囲は広がっている。なるべく早く、税理士、又は、弁護士に相談をすることが必要である。