この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
当社は同族企業です。私は、株主で、同社の営業部長です。代表者は、私の父親です。これまでは、父のワンマン経営が行われてきました。当社は、地域では規模も大きくなり、ある程度の有名企業です。もっとも、ワンマン経営の父は、好き勝手な経営を行ってきました。非常に残念ながら、代表取締役である私の父が長らく横領行為や違法行為に手を染めていたことが、他の従業員から内部通報されて発覚しました。
解決への流れ
父の不正を暴くため、家族である他の株主とともに、父の責任追及を行うことになりました。しかし、父の違法行為の全容も分からず、会計帳簿類も作成されていないものがあるなど、違法行為の全容が分かりません。今後、父に対する解任請求や責任追及請求をしていくこととなりますが、それに先立ち、業務執行検査役選任の申立てという手段によることになりました。
業務執行検査役選任の申立ては、会社側に偏在する情報が現経営者側から適切に開示されず、会社の経理・会計面以外においても違法な行為が行われている可能性がある場合において、会計情報に限られない会社の業務財産状況の調査まで行わせることができる制度です。会計帳簿等の閲覧謄写請求権の行使によっては、情報収集できない情報につき、中立の立場で介在される調査役を通じた情報収集手段として、業務執行検査役制度が活用されることが期待できます。取扱事件裁判例の掲載 取扱事件裁判例の掲載(業務執行検査役選任申立事件)取扱事件裁判例の掲載(業務執行検査役選任申立事件)2023.6.7 取扱事件裁判例の掲載 投稿者: Leona_Ohki_LawTweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it弊所で受任し、認容決定を得ておりました業務執行検査役選任申立事件が第一法規株式会社様の「D1-Law.com」にて掲載されることとなりました。【判例ID】 28310935【裁判年月日等】 令和5年2月28日/水戸地方裁判所下妻支部/決定/令和4年(ヒ)3号【事件名】 業務執行検査役選任申立事件【裁判結果】 認容「 申立人の申立てにかかる頭書事件につき、当裁判所は、申立てを理由あるものと認め、会社法358条2項に基づき、次のとおり決定する。主文1 本件につき、株式会社●●●(本店 茨城県●●●市●●●)について、別紙記載の検査事項を調査させるため、事務所 茨城県(以下略) つくばね法律事務所弁護士 Aを検査役に選任する。2 手続費用は各自の負担とする。(裁判官 渡辺力)(別紙)検査事項第1 労働基準法等の法令遵守体制の整備の有無について(略)第2 各保険の加入義務に関する法令遵守体制の整備の有無について(略)第3 株主総会に関する会社法の法令遵守体制の整備について(略)第4 会計帳簿等の作成・保管などに関する会社法の法令遵守体制について(略)第5 法人税法等の税法上の法令遵守体制について(略)以上」業務執行検査役選任の申立ては、会社側に偏在する情報が現経営者側から適切に開示されず、会社の経理・会計面以外においても違法な行為が行われている可能性がある場合において、会計情報に限られない会社の業務財産状況の調査まで行わせることができる制度です。会計帳簿等の閲覧謄写請求権の行使によっては、情報収集できない情報につき、中立の立場で介在される調査役を通じた情報収集手段として、業務執行検査役制度が活用されることが期待できます。同制度は、会社法制定後においてもまだまだ活用されておらず、会社法下においては、「D1-Law.com」で1件のみの掲載となったとのことです。業務執行検査役選任の申立ては、経営権紛争における一手段です。経営権紛争に関する問題については、会社法上の様々な手段を戦略的に立てて進めて行く必要がございますので、経営権紛争に関する問題をお抱えの際には、一度弊所までお問い合わせください。