この事例の依頼主

50代

相談前の状況

大企業に属する企業と業務委託契約をしていた中小企業側の代理人として、取り扱った事件です。依頼者様はその中小企業の代表夫妻で、50代方々でした。事案としては、契約書上は、解約する場合は、6か月前の解約申し入れが必要とされていつにもかかわらず、大企業の一方的な都合で、約3か月前に突然解約申し入れをされ、3か月後には、一方的に建物も取り壊され、出て行かざるを得なくなり、契約書ににおける約定の不履行として、3か月分の営業補償を求めて提訴した事案です。

解決への流れ

まずは、事件解決の見通しを適切に提示し、解決パターンについても、バリエーションをお示ししました。こちらがリードすることと、依頼者様の意思に沿うように選択肢を示せることは重要です。また、3か月分の営業補償と言っても、要するに仮定の収入なので、損害計算の積み上げや、立証上の困難がありましたが、依頼者の不安や、細かい疑問点でも、そういうものがあるなと感じた時は、すぐに伺ったり、打ち合わせを入れて、過度なまでにコミュニケーションをとり、依頼者との協力関係・信頼関係を築くことにより、様々な資料を早期に入手・提出することができ、さらに、陳述書等も適切な時期に提出できたことにより、裁判所から、ほぼ満額認容の心証を得ることができ、満額に近い内容で、和解をすることができました。あたりまえのことですが、依頼者の企業様が今まで積み上げてきた誠実な仕事を、法的に表現し、それを実現したいという、揺るがぬ信念が、私を突き動かしました。訴額に小さいも大きいないという価値観が重要であると考えます。

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倉持 麟太郎 弁護士からのコメント

どの事件にも共有していますが、訴訟は、法的な権利や要求を、「裁判」の場で実現するところなので、裁判所の意向や、印象・心証、考え方を的確につかむことが重要です。事件も生き物ですので、日々刻々と情勢が変わりますから、相手方代理人も含め、裁判所が何を考えているか等の「風向き」に敏感でなければなりません。どの事件でも私はこの点を注意していますが、本件では特に、主張書面や証拠の提出において、裁判所が考えている勘所のようなところを、的確に把握し、終始有利に進めていくことができたと考えております。また、相手方代理人の応訴態度が、不誠実な事案でもありましたが、我々弁護士は、権利のために闘う存在であると同時に、紛争をおさめる存在です。ですから、紛争を広げることなく、常に真摯な態度で、こちらは理性的に、粛々と事案解決する姿勢が重要であると痛感した事案でもありました。依頼者の方も、こちらからの事案解決のバリエーションの提示と、スピーディな対応、密なコミュニケーションにより、結果はもちろんのこと、訴訟中からの様々な訴訟活動についても、満足をいただきました。現在では、このときの依頼者様から、たくさんの紹介をいただいております。