この事例の依頼主

年齢・性別 非公開

相談前の状況

せっかく故人が遺言を残してくれたにもかかわらず、他の遺族がこれに納得しないということがあります。たとえば、遺言に基づいて遺産を処理しようとしたのに、他の遺族から「遺言が無効である」という異議が述べられて対応に苦慮している、というようなケースは、よく取り扱う事件の一つです。

解決への流れ

遺言それ自体の効力が争われるケースでは、まずは、遺言の形式が法律上の要件を満たしているかどうかをチェックすることから始めます。そして、多くの事件では、この段階で、だいたいの見通しを立てることができます。認知症などの影響を理由に、他の遺族の納得が得られないケースについては、遺言書の形式、内容に加えて、遺言作成当時の状況を確認する作業も必要になります。公正証書によって遺言が作成されているような場合であれば、公証人によるチェックが働いていますから、少々、認知症の症状があったとしても、遺言書の効力には問題のないケースがほとんどでしょう。「遺言」の真価は、たとえ遺族に不満や反対があったとしても、故人の意思を押し通すことができるというところにあります。ですから、遺言の要件を満たしているのであれば、遺言無効の主張に過度に委縮する必要はありません。

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米村 哲生 弁護士からのコメント

遺産を巡る紛争は、親族間の長い確執なども背景にあり、一筋縄ではいかないことも多い事件類型です。また「故人の意思に従って遺言のとおりに進めたい」「ある程度譲ってもよいので早期解決を目指したい」「遺言内容とは全く別の解決を図りたい」等々、ご依頼者のご希望もさまざまです。それぞれの事案に応じ、様々な要素を勘案しながら、より良い解決を図っていくことが大事だと考えています。