この事例の依頼主
男性
相談前の状況
住居侵入罪で逮捕されたという相談です。詳細を聴取すると同種前歴があるため起訴はやむを得ないというケースでした。しかし、被疑者は地元では有名な企業に勤務しており、身柄拘束期間が長期になれば職を失うおそれがありました。そこで、不起訴処分だけではなく早期の身柄拘束を目的とする弁護活動の依頼を受けました。
解決への流れ
被疑者が他の犯罪目的で敷地内に侵入したわけではなく違法性が小さいが、被害者の不安感を慰謝することを内容とする示談のため被害者との接触を希望することを検察官に告げ了解を得ました。そして、本人の反省、家族の監督及び現状が続けば職を失い家族が不利益を受けることを告げ、率直に示談及び刑事処罰を求めない上申書の作成を依頼し、被害者から了解を得ました。そこで、当該示談書等を検察官に証拠として提出する共に、本人が反省していること、家族の監督が期待できること、職を失えば家族が不利益を受けることなどを指摘し再犯の可能性がなく処罰の必要性が乏しいという内容の意見書を提出しました。そして、被疑者はいわゆる満期前に不起訴処分となり、職場に復帰ができました。
同種前歴がありながら不起訴処分、身柄の早期解放を狙うのは正直言ってかなり困難であるという印象でした。そこで、被害者にも被疑者はともかく子どもに罪はないので子どもへの不利益を回避したいという思いを告げ、示談・上申書作成の了解を得ました。また、検察官にはざっくばらんに、失うにはもったいない勤務先であること、父親及び夫として自覚をもつべきことを弁護士からも厳しく指導したこと、それを受けて被疑者が深く反省していることなどを理由に不起訴処分とされたいと要望を述べ、その要望が検察官に伝わったことで良い結果がだせたのだと思います。